支店を新設した場合の手続きは?

宅建業免許を取得して営業を続けていると、

「事業拡大のため、新しく支店を出したい」

「支店でも不動産の営業をしたい」

というケースがあります。

結論からいうと、東京都知事免許の宅建業者が東京都内に宅建業を行う支店を新設する場合、原則として新規の宅建業免許を取り直すのではなく、東京都への変更届が必要になります。

ただし、支店を作ればすぐに宅建業を開始できるわけではありません。

① 東京都内に支店を新設する場合は「変更届」

例えば、

現在
本店:東京都新宿区

🔽

支店を追加
支店:東京都渋谷区

というケースです。

本店も新しい支店も東京都内にあるため、引き続き東京都知事免許となります。

新しい免許を取得するのではなく、東京都に対して宅地建物取引業者名簿登載事項変更届出書(様式第3号の4)などを提出して、事務所の新設を届け出ます。


② 新しい支店にも「専任の宅地建物取引士」が必要

宅建業を行う支店には、原則としてその支店に勤務する専任の宅地建物取引士を配置する必要があります。

例えば、

📊 本店:従業者5名
📊 支店:従業者5名

という場合、それぞれの事務所について法定数を満たす専任宅建士を配置しなければなりません。

また、専任宅建士の就任に伴って宅建業者側が変更届を提出しても、宅建士本人の資格登録簿上の勤務先等が自動的に変更されるわけではありません。

宅建士本人について必要な変更登録がある場合は、別途手続きが必要です。

③ 支店には「政令で定める使用人」が必要になることがある

もう一つ重要なのが、政令第2条の2で定める使用人(いわゆる政令使用人)です。

本店から離れた支店で継続的に宅建業を営み、その支店を代表して契約を締結する権限を持つ支店長などを置く場合、その方が政令使用人に該当します。

そのため支店新設では、

✅ 誰を支店責任者とするのか

✅ その人に契約締結権限があるのか

✅ 専任宅建士と同一人物なのか別人なのか

などを事前に整理する必要があります。

④ 保証協会への支店追加手続きも忘れない

保証協会に加入している宅建業者の場合、東京都への変更届だけで手続きが完了するわけではありません。

新たな支店について、保証協会側の手続きも必要になります。

また、保証協会を利用せず営業保証金を供託している宅建業者については、従たる事務所の増設に伴う追加供託の問題があります。

つまり、支店新設では、

東京都への変更届だけを見るのではなく、

東京都への届出+保証制度に関する手続きをセットで考える必要があります。

東京都外に支店を作る場合は「免許換え」

ここは特に注意してください。

例えば、

現在
本店:東京都新宿区
免許:東京都知事免許

🔽

新設
支店:神奈川県横浜市

この場合、本店と支店が2つの都道府県にまたがります。

そのため、東京都知事免許のままではなく、国土交通大臣免許への免許換えが必要になります。

東京都の手引でも、

📌 1つの都道府県内の事務所のみ → 都道府県知事免許

📌 2つ以上の都道府県に事務所 → 国土交通大臣免許

と整理されています。

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